財務改善ナビ
資金調達

融資に頼らない資金調達

16分で読める

少人数私募債の発行ガイド|利率相場1〜5%・償還方法・取締役会決議から募集まで実務手順【2026年版】

銀行審査なしで資金調達したい中小企業へ。少人数私募債の発行手順・利率相場(年1〜5%)・償還方法を解説。取締役会決議から募集要項作成、引受人の募り方まで実務の流れが分かります。

中小企業の資金調達は銀行融資が主流ですが、融資の審査に時間がかかる、保証料の負担が重い、すでに借入枠がいっぱいといった理由で追加の資金確保が難しい場面があります。そうした状況で検討したいのが少人数私募債(しょうにんずうしぼさい)の発行です。

少人数私募債は、会社法に基づいて会社が直接社債を発行する資金調達手段です。引受人が50名未満であれば金融商品取引法上の届出が不要になり、銀行の審査も保証協会の保証も必要ありません。本記事では、少人数私募債の発行要件・手続きの流れ・必要書類・注意点を実務ベースで解説します。

少人数私募債の仕組みと発行要件

少人数私募債とは

少人数私募債は、社債の発行方法の一つです。金融商品取引法第2条第3項第2号ロに規定する「少人数向け勧誘」(50名未満への勧誘)に該当する社債発行をいいます。有価証券届出書や有価証券報告書の提出義務が免除されるため、手続きが大幅に簡素化されます。

「私募債」とは不特定多数への公募ではなく、特定少数に向けて発行する社債の総称です。少人数私募債はそのうち「勧誘人数が50名未満」という要件を満たすものを指します。引受人は会社の役員・親族・従業員・取引先など縁故関係のある相手が中心で、「縁故債」と呼ばれることもあります。

発行の3つの要件

少人数私募債を発行するには、以下の3つの要件を全て満たす必要があります。

1つ目は、勧誘対象が50名未満であることです。実際に引き受けた人数ではなく、勧誘した人数でカウントします。40名に勧誘して20名が引き受けた場合、勧誘人数は40名で要件を満たします。通算期間にも注意が必要で、発行日以前3か月以内に同種の社債を発行していれば、そのときの勧誘相手方の人数と合算して50名以上にならないことが条件です(金融商品取引法施行令第1条の6)。「過去6か月で通算」と説明する情報も見かけますが、現行の政令が定める期間は3か月です。

2つ目は、転売制限または券面の分割制限を付すことです。社債の場合、取得した社債を一括して譲渡する場合以外は譲渡を禁止する制限を付すか、券面の総口数を50未満としたうえで単位未満に分割できない旨の制限を付すか、そのいずれかを満たす必要があります(金融商品取引法の定義府令第13条第3項)。実務では後者を選び、たとえば発行総額3,000万円・1口100万円で30口とする設計が一般的です。3か月以内に発行した同種の社債の口数も合算して数えるため、1口を細かく設定しすぎると50口に届いてしまう点に注意してください。制限を付した旨は社債券に記載するか、引受人に交付する書面に記載します。

3つ目は、勧誘の相手方の設計です。適格機関投資家(銀行・証券会社などのプロ投資家)のみを相手方とする場合は「適格機関投資家私募」という別類型になり、少人数私募とは規制が異なります。譲渡制限などの条件を満たす適格機関投資家は人数カウントから除かれる扱いもあるため、線引きは複雑です。縁故者だけを相手方にするのであれば論点になりませんが、金融機関に声をかける可能性がある場合は事前に専門家へ確認してください。

「勧誘」の範囲に注意

社債を買ってほしいと声をかけた時点で「勧誘」にカウントされます。結果的に引き受けなかった人も含めて50名未満に収まっている必要があります。口頭での打診も勧誘に含まれると解釈されるため、勧誘対象者のリストを事前に作成して管理しておくことが実務上の安全策です。

発行手続きの流れ

発行準備から償還までの全工程

少人数私募債の発行は、以下の手順で進めます。

1

事業計画・資金計画の作成

調達した資金の使途・返済原資を明確にします。社債権者に対する説明資料となる事業計画書を作成します。

2

募集要項の決定

社債の総額・1口の金額・利率・償還期間・利払い方法などの条件を決定します。

3

取締役会(または株主総会)の決議

会社法第362条第4項第5号に基づき、取締役会で社債発行を決議します。取締役会非設置会社では株主総会で決議します。

4

勧誘・申込みの受付

社債引受の勧誘を行い、引受希望者から申込書を受け取ります。勧誘人数が50名未満に収まっていることを確認します。

5

社債の発行・払込み

申込者に社債券(不発行の場合は社債原簿への記載)を交付し、払込金を受領します。

6

社債原簿の作成・管理

会社法第681条に基づき、社債原簿を作成します。社債権者の氏名・金額・利率・償還日などを記録します。

7

利払い・償還

契約条件に従って利息を支払い、満期日に元本を一括償還します。利息支払い時に源泉徴収を行います。

募集要項に定める項目

募集要項には最低限、次の事項を記載します。

社債の名称(例: 株式会社○○ 第1回無担保社債)、社債の総額、1口の金額(最低券面額)、利率(年利)、利払日(年2回が一般的)、償還期間(1年から5年が中小企業では一般的)、償還方法(満期一括償還が多い)、払込期日、担保の有無、社債管理者の有無を記載します。

少人数私募債では、社債管理者を設置しないのが通常です。会社法第702条は社債管理者の設置を原則として義務づけていますが、各社債の金額が1億円以上である場合と、社債の総額を各社債の金額の最低額で割った数が50を下回る場合は免除されます(会社法施行規則第169条)。免除の基準は社債権者の「人数」ではなく「口数」である点に注意してください。前述の3,000万円・1口100万円・30口の設計であれば、この基準で免除されます。設置しない場合は、その旨を募集事項として定めます(会社法第676条第7号の2)。

利率設定の考え方

利率は発行会社と引受人の双方が納得する水準に設定する必要があります。

市場金利や銀行融資の基本で解説している借入金利を参考に、引受人にとって「銀行預金よりは魅力的」で、発行会社にとって「銀行融資と同程度または若干高い」水準が落としどころです。中小企業の少人数私募債では年1%から5%の範囲が一般的です。

利率が高すぎると資金コストが膨らみますし、低すぎると引受人が集まりません。引受人が法人の場合は受取利息が法人税の課税対象になります。個人の場合の扱いは引受人が誰かによって変わり、社長や親族が引き受けるときは総合課税になります(後述)。手取り額が変わるため、利率は税引後で説明できるようにしておくと引受人との合意が早く進みます。

少人数私募債のメリットと注意点

メリット

少人数私募債の最大の利点は、銀行の審査や信用保証が不要な点です。会社法の手続きさえ踏めば発行できるため、融資審査が通りにくい創業間もない会社や、追加融資枠がない会社でも活用できます。

保証料が不要な点もコスト面の利点です。信用保証協会の保証付き融資では保証料が年0.5%から2%程度かかりますが、少人数私募債にはこのコストが発生しません。

担保も不要です(無担保社債として発行するのが一般的)。土地や建物を持たない企業でも発行できます。

返済スケジュールの柔軟性も魅力です。銀行融資は毎月返済が基本ですが、少人数私募債は満期一括償還が一般的で、途中の元本返済負担がありません。毎月の資金繰りへの圧迫が小さい設計です。資金繰り表の作り方を活用して、償還時の一括支払いに向けた資金確保計画を立てておきましょう。

注意点とリスク

満期一括償還であるため、償還日にまとまった資金が必要です。3年後の償還に向けて3,000万円を用意できる見通しがなければ、発行すべきではありません。償還資金の手当てが最大のリスクです。

引受人との関係性にも注意が必要です。社債権者は役員・親族・取引先など縁故関係の相手です。万が一、償還期限までに資金を用意できなければ、ビジネス上の関係だけでなく個人的な信頼関係にも影響します。

転売制限・分割制限は、前述のとおり少人数私募の要件そのものです。社債券に制限が記載されているか、引受人に渡す書面に明記されているかを、募集の前に必ず確認してください。要件を欠いたまま勧誘すると、少人数私募として扱われず、有価証券届出書の提出義務が生じる募集に該当してしまうおそれがあります。

税務面では、利息支払い時に源泉徴収を行う義務があります。源泉徴収の税率は、社長や親族が引き受けた場合と、株主等に該当しない従業員・取引先が引き受けた場合とで扱いが分かれます(次章で解説します)。いずれの場合も源泉徴収した税額は原則として翌月10日までに納付が必要で、遅れると不納付加算税の対象になります。利払日と納付期限をセットで経理のスケジュールに組み込んでおいてください。

社債発行の会計処理

社債発行時の仕訳は「普通預金 ○○円 / 社債 ○○円」です。利払い時は「支払利息 ○○円 / 普通預金 ○○円(手取り額)・預り金 ○○円(源泉徴収額)」です。償還時は「社債 ○○円 / 普通預金 ○○円」となります。社債発行費は繰延資産として計上し、償還期間にわたって均等償却できます(法人税法施行令第64条)。

「節税になる」という説明は、社長や親族が引き受ける場合には当てはまらない

少人数私募債を紹介する情報の多くが、税務上のメリットとして「受け取る利息は20.315%の源泉分離課税で済むため、役員報酬で受け取るより手取りが増える」と説明しています。この説明は2015年までは正しかったのですが、現在は社長や親族が引き受けるケースには当てはまりません。少人数私募債を検討するうえで最も誤解が多い論点です。

同族会社の株主とその親族は総合課税

租税特別措置法第3条第1項は、公社債の利子について源泉分離課税(所得税15.315%・住民税5%の合計20.315%)を定めていますが、同項第4号・第5号で対象から除外されるものを挙げています。除外されるのは、同族会社が発行した社債の利子のうち、その会社が同族会社と判定される基礎となる株主やその親族等が受け取るものです。除外された利子は総合課税の対象となり、給与所得などと合算して累進税率が適用されます。

国税庁も、平成28年1月1日以後に支払を受けるべき同族会社発行社債の利子で判定基礎株主およびその親族等が受け取るものは総合課税の対象になると明示しています。さらに令和3年4月1日以後に支払を受けるべき利子については、判定基礎株主である法人と特殊の関係にある個人およびその親族等が受け取るものも総合課税の対象に加えられました。

つまり、株式を保有するオーナー社長本人や、その配偶者・親・子といった、少人数私募債の引受人として最も多い層は、そもそも源泉分離課税を使えません。「所得の分散になる」という設計を前提に発行を決めると、想定していた手取りが得られないことになります。自社が同族会社に該当するか、誰が判定の基礎となる株主に当たるかは資本構成によって変わるため、引受人を決める前に顧問税理士に確認してください。

なぜ古い説明が残っているのか

平成27年(2015年)までは、同族会社が発行した社債の利子でも源泉分離課税が適用されていました。当時は「役員報酬を抑えて社債利息で受け取る」節税スキームとして紹介され、その頃の解説記事が今も多数残っています。判断の基準になるのは発行した年ではなく、利子の支払を受けるべき時期です。過去に発行済みの社債であっても、平成28年1月1日以後に支払を受けるべき利子であれば総合課税の対象になります。

誰が引き受けるかで手取りが変わる

引受人の属性ごとの課税関係を整理します。

引受人利子の課税実務上の留意点
社長・親族など判定基礎株主とその親族等総合課税(累進税率)他の所得と合算。確定申告が必要
株主等に該当しない従業員・取引先源泉分離課税20.315%支払時の源泉徴収で課税関係が完結
法人(取引先企業など)受取利息として法人税の課税対象相手方の税務処理も確認しておく

発行会社側では、社債の利息は支払利息として損金に算入できます。この点は銀行融資の利息と同じで、引受人が誰であっても変わりません。損金算入できることと、引受人の手取りが増えることは別の話だと切り分けて考えてください。

高い利率を設定して所得を移す設計は避ける

「総合課税でも構わないから、利率を高くして資金を役員に移す」という発想は、税務上のリスクを伴います。法人税法第132条は、同族会社の行為・計算で法人税の負担を不当に減少させる結果になると認められるものについて、税務署長が否認できると定めています。市場実勢からかけ離れた利率は、この規定や役員給与・寄附金の認定という形で問題になるおそれがあります。

利率は、あくまで銀行融資の金利や市場金利を基準に、資金調達の対価として合理的に説明できる水準で設定してください。少人数私募債は節税手段ではなく、資金調達手段として設計するのが原則です。

決算書と銀行融資への影響

少人数私募債は銀行の審査を受けずに発行できますが、発行した事実は決算書に残り、その後の銀行融資の審査で必ず見られます。ここを踏まえずに発行すると、目先の資金は入っても次の融資が遠のくことがあります。

社債は有利子負債として評価される

社債は貸借対照表の負債に計上します。償還期限が1年を超える部分は固定負債の「社債」、1年以内に償還期限が来る部分は流動負債の「1年内償還社債」として表示するのが一般的です。銀行が財務分析で使う有利子負債には、借入金だけでなく社債も含まれます。

そのため、少人数私募債で調達しても、借入金依存度や債務償還年数(有利子負債÷キャッシュフロー)といった指標は借入と同じように悪化します。「銀行から借りていないから財務は痛まない」という理解は誤りです。BS改善の観点では、資本ではなく負債を増やす選択だと認識しておく必要があります。

銀行がどう見るか

銀行の担当者が決算書で社債を見つけたとき、確認したいのは次の点です。

誰から調達したのか(役員からの調達であれば、実質的に自己資金に近いと評価されることもあります)。償還期限はいつで、その原資は確保されているのか。満期一括償還であれば、償還年度に一時的な資金需要が生じるため、その年の融資申込みの見通しにも影響します。銀行審査を回避した資金調達という文脈だけで捉えられると、資金繰りが厳しい会社という印象を与える場合もあります。

役員からの調達であることや、償還原資の計画を決算説明の場で先に伝えておくと、評価が変わることがあります。決算書に説明のない社債が突然現れる状態は避けてください。

役員借入金との比較

社長からお金を入れる方法としては、役員借入金という選択肢もあります。役員借入金は契約書と取締役会決議を厳密に整えなくても実行でき、無利息でも税務上の問題が生じにくいのに対し、少人数私募債は会社法の手続きを踏む必要がある一方、条件を書面で明確に定められます。調達先が社長本人だけであれば、役員借入金のほうが手間もコストも小さく済むケースが多いです。少人数私募債が向くのは、社長以外の複数の縁故者から、条件を明示して調達したい場合です。

銀行保証付私募債(特定社債保証制度)との違い

「私募債」を調べていると、銀行が取り扱う保証付私募債の案内に行き当たります。名前は似ていますが、少人数私募債とは別物です。混同したまま銀行に相談すると話が噛み合わないため、違いを押さえておきます。

銀行保証付私募債は、信用保証協会の保証を付けて銀行が引き受ける私募債です。中小企業の資金調達手段を多様化する目的の制度で、発行にあたっては適債基準という財務要件を満たす必要があります。基準は各信用保証協会が定めています。たとえば岐阜県信用保証協会が案内している基準(2017年4月1日現在)では、純資産額5,000万円以上であることに加え、自己資本比率または純資産倍率のいずれか、および使用総資本事業利益率またはインタレスト・カバレッジ・レシオのいずれかに該当することが求められ、それぞれの水準は純資産額の規模によって変わります。千葉県信用保証協会も同様の指標を用いています。保証期間は2年以上7年以内とされ、信用保証料と銀行の引受手数料が発生します。

数値基準は協会ごとに、また改定によって変わります。以下の比較は制度の性格の違いを整理したもので、具体的な適用可否は取引銀行か地元の信用保証協会で最新の基準を確認してください。

項目少人数私募債銀行保証付私募債
引受人役員・親族・従業員・取引先などの縁故者銀行
審査なし(会社法の手続きのみ)適債基準の充足が必要
財務要件なし純資産額・自己資本比率などの基準あり
コスト利息のみ利息+信用保証料+引受手数料
向く会社財務要件を満たさないが縁故者から調達できる会社財務が良好で、対外的な信用力を高めたい会社

適債基準を満たすほど財務が良好な会社であれば、銀行保証付私募債の発行実績が対外的な信用力につながります。一方、財務要件を満たせない会社が資金を確保する手段として現実的なのが少人数私募債です。自社がどちらに該当するかは、直近決算の純資産額を見ればおおよそ判断できます。基準の詳細は協会ごとに異なるため、検討する場合は取引銀行か地元の信用保証協会に確認してください。

発行後の管理と償還計画

社債を発行したら、社債原簿の管理と利払い・源泉徴収の定期的な実務が発生します。

社債原簿には社債権者の氏名・住所、社債の金額・利率・償還日、利払い状況を記録し、変更があれば更新します。社債権者から閲覧・謄写の請求があった場合は応じる義務があります(会社法第684条)。

利払いは半年ごと(年2回)が一般的です。利払日が到来したら利息を計算し、源泉徴収後の手取り額を社債権者の口座に振り込みます。源泉徴収税額は翌月10日までに所轄税務署に納付します。

償還日が近づいたら、一括償還に必要な資金を確保します。事業のキャッシュフローだけで足りない場合は、銀行融資の借り換えや新たな私募債の発行(借り換え発行)で償還資金を手当てする方法もあります。ただし、借り換え発行では再び50名未満の勧誘要件を満たす必要があります。資金調達の種類と選び方で各手段の特徴を比較しているので、償還戦略の検討時で確認してください。

まとめ

この記事のポイント

  • 勧誘対象50名未満(発行日以前3か月以内の同種社債と通算)と、転売制限または50口未満+分割制限を満たせば、銀行審査・保証なしで発行できる
  • 取締役会決議(または株主総会決議)と募集事項の決定が手続きの中心。有価証券届出書は不要で、社債管理者も50口未満なら不要
  • 「利息は20.315%で節税になる」は2015年までの話。社長や親族が引き受ける利子は総合課税で、節税目的の設計は成り立たない
  • 社債は有利子負債として決算書に残り、その後の銀行融資の審査で見られる。償還時のまとまった資金確保が最大のリスク

少人数私募債は、銀行融資とは異なる資金調達の選択肢です。審査が不要な分、発行会社自身が事業計画の説明責任を負い、償還まで管理する覚悟が求められます。節税手段として期待すると裏切られますが、財務要件を満たせず銀行から追加調達ができない局面で、縁故者から条件を明示して資金を確保する手段としては現実的です。発行にあたっては、税務処理・会計処理について顧問税理士や会計士に確認してください。

判断の分かれ目は、償還日にまとまった資金を用意できるかどうかです。ここが不安なまま発行すると、償還期限に縁故者との関係ごと悪化させることになります。売掛金の回収サイトが長く手元資金が薄いことが原因であれば、社債を発行して数年後に返す前に、資金調達の種類と選び方で手元資金を厚くする別の手段と比較してください。償還原資の見通しや、そもそもどの調達手段が自社に合うかの整理は、財務改善ナビの無料相談でもお手伝いしています。

出典

資金調達の候補を条件で絞る

融資、保証、補助金、資本性ローンを、必要時期・返済条件・審査資料で比較します。

担保・資本性融資・その他テーマの関連記事

よくある質問

Q. 少人数私募債の発行に金融機関の審査は必要ですか?
A. 銀行の融資審査や信用保証協会の保証審査はありません。ただし審査がないことと、簡単に資金が集まることは別です。会社法の手続き(取締役会決議など)に加えて、金融商品取引法上の私募要件(勧誘50名未満・転売制限など)を満たす必要があり、何より引受人を自力で確保しなければ資金は入りません。税務・会社法の実務も伴うため、顧問税理士や司法書士に確認しながら進めてください。
Q. 社債権者は誰に頼むのが一般的ですか?
A. 会社の役員・従業員・親族・取引先など、発行会社と縁故関係のある個人や法人が一般的です。そのため「縁故債」とも呼ばれます。不特定多数への募集はできません。
Q. 利率はどのくらいに設定するのが妥当ですか?
A. 市場金利や銀行融資の金利を参考に、年1%から5%程度で設定されるケースが多いです。引受人にとって魅力的で、かつ発行会社にとって返済可能な利率を設定する必要があります。
Q. 少人数私募債の発行に税務上のメリットはありますか?
A. 社債の利息(支払利息)は法人の損金に算入できる点は銀行融資の利息と同じです。ただし「利息は20.315%の源泉分離課税で済むから節税になる」という説明は、社長や親族が引き受ける場合には当てはまりません。同族会社が発行した社債の利子で、判定の基礎となる株主やその親族等が受け取るものは総合課税の対象です(租税特別措置法第3条第1項第4号・第5号)。源泉分離課税が適用されるのは、株主等に該当しない従業員や取引先などが引き受けた場合です。
Q. 社債権者が50名以上に増えないようにする必要はありますか?
A. 少人数私募債では、社債券に転売制限(一括譲渡以外の譲渡禁止)を付すか、券面の総口数を50口未満にしたうえで分割制限を付すかのいずれかが要件とされています(金融商品取引法の定義府令第13条第3項)。これは実務上の安全策ではなく要件そのものなので、募集の設計段階で必ず組み込みます。

もっと読む

候補を確認する