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ファクタリング審査基準|落ちる4つの原因と対策

ファクタリング審査に落ちて困っていませんか?審査で見られる5項目(売掛先信用力・債権額・支払期日等)と、赤字決算・税金滞納でも通過するための準備方法を実例付きで解説します。

「ファクタリングの申込みを検討しているが、審査に通るのか不安」「一度審査に落ちたが、原因が分からない」――資金繰りに課題を抱える中小企業の経営者にとって、審査基準は気になるポイントです。

ファクタリングの審査は銀行融資とは評価軸が異なり、売掛先の信用力が最も重要な判断材料になります。本記事では、ファクタリング会社が審査で確認するポイントと、審査通過率を高めるための具体的な準備事項を解説します。

ファクタリング審査で重視される5つのポイント

売掛先の信用力

ファクタリング会社が審査で最も重視するのは、自社ではなく売掛先(取引先)の信用力です。ファクタリングは売掛金の買取であり、最終的に支払いを行うのは売掛先だからです。

売掛先の信用力は、企業規模(上場企業・大企業ほど高評価)、業歴の長さ、業種・業界の安定性、過去の支払い遅延の有無といった観点で評価されます。

売掛先が官公庁や上場企業である場合は、審査通過率が高くなる傾向があります。逆に、売掛先が設立間もないスタートアップや、経営状態が不安定な企業の場合は、審査が厳しくなります。

売掛金の内容と実在性

ファクタリング会社は、売掛金が実在する正当な債権であるかを慎重に確認します。架空債権や水増し債権を排除するために、取引の実在性、債権の金額と支払期日、二重譲渡のリスクが主な確認事項です。

取引の実在性: 請求書、納品書、契約書などの証拠書類から、実際に商品やサービスの提供が行われたかを確認します。

債権の金額と支払期日: 請求書記載の金額と支払期日が妥当かを検討します。通常の取引慣行から大きく外れる金額や、支払期日が極端に長い債権は審査上マイナスに働きます。

二重譲渡のリスク: 同じ売掛金を複数のファクタリング会社に譲渡していないかを確認します。2社間ファクタリングでは債権譲渡登記を求められることが多く、これは二重譲渡防止の意味もあります。

支払期日までの残存日数

売掛金の支払期日までの日数も審査に影響します。一般的に、支払期日が近い(30日以内)ほど審査は通りやすく、支払期日まで90日以上ある長期債権は審査が慎重になります。

これはファクタリング会社のリスク管理上の合理的な判断です。支払期日までの期間が長いほど、売掛先の経営状況が変化するリスクが高まるためです。

自社の事業実態

銀行融資ほど比重は大きくありませんが、ファクタリング会社は申込企業の事業実態も確認します。特に2社間ファクタリングでは、自社が売掛先からの入金を回収してファクタリング会社に送金する義務があるため、事業の継続性が評価されます。

確認されるポイントとしては、事業内容と売掛先との取引関係、継続的な取引の有無、過去のファクタリング利用実績(あれば信用力のプラス材料)、税金の滞納状況などが挙げられます。

税金の滞納がある場合、税務署による売掛金の差し押さえリスクが生じるため(国税徴収法第47条)、審査上のマイナス要素になります。

銀行融資との審査基準の違い

銀行融資では自社の財務状況や信用情報が最重視されますが、ファクタリングの審査では売掛先の信用力が最も重要な判断材料です。自社が赤字や債務超過であっても、売掛先が上場企業や官公庁であれば審査を通過するケースは少なくありません。

必要書類の整備状況

書類の不備や不足は審査遅延・否決の直接的な原因になります。ファクタリング会社は提出書類の整合性も審査対象としており、書類間で矛盾があると信頼性が低下します。

審査に必要な書類と準備のポイント

一般的に求められる書類

ファクタリング会社によって多少の違いはありますが、一般的に求められる書類は大きく3つのカテゴリに分かれます。

基本書類

  • 商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
  • 印鑑証明書
  • 代表者の本人確認書類(運転免許証等)
  • 決算書(直近2期分)
  • 確定申告書の控え

取引関連書類

  • 売掛先との基本契約書
  • 対象となる売掛金の請求書
  • 納品書または検収書
  • 入金実績を確認できる通帳コピー(直近3ヶ月分)

その他

  • 税金の納税証明書(滞納がないことの証明)
  • 会社案内やホームページURL

書類準備のコツ

審査をスムーズに進めるためには、事前の準備が重要です。

入金実績の整理: 売掛先との過去の取引において、約束通りに入金があった実績を示す通帳のコピーを用意します。3ヶ月分以上の入金履歴があると、取引の安定性をアピールできます。

請求書と契約書の整合性確認: 請求書記載の取引内容が基本契約書の範囲内であること、金額の算定根拠が明確であることを確認します。

決算書の補足説明: 赤字決算や債務超過の場合でも、その理由と今後の見通しを簡潔に説明できるようにしておきます。一時的な設備投資による赤字など、合理的な説明があれば審査でのマイナス影響を軽減できます。

入金実績3ヶ月分が審査通過の鍵

売掛先との過去の入金実績は、取引の安定性を示す強力な証拠です。通帳コピーで3ヶ月分以上の定期的な入金履歴を提示できると、審査通過率が大幅に上がります。通帳がデジタル化されている場合は、入出金明細をPDFでダウンロードしておきましょう。

審査に落ちる主な原因と対策

否決されやすいケース

ファクタリングの審査で否決される典型的なケースとして、売掛先の信用不安、債権の実在性に対する疑義、支払期日超過、個人間取引の4つが挙げられます。

売掛先の信用不安: 売掛先が経営難にある場合や、過去に支払い遅延がある場合は、債権回収のリスクが高いと判断されます。対策としては、より信用力の高い別の売掛先の債権で申し込むことが考えられます。

債権の実在性に疑義: 提出書類に矛盾がある場合や、取引の実態が確認できない場合は否決されます。請求書・納品書・契約書の整合性を事前に確認しましょう。

支払期日が過ぎている債権: すでに支払期日を過ぎた不良債権は、通常のファクタリングでは取り扱えません。未回収債権の処理は別の方法を検討する必要があります。

個人間取引の債権: 売掛先が個人である場合、信用調査が困難なため審査が通りにくい傾向にあります。

二重譲渡は絶対に避ける

同一の売掛金を複数のファクタリング会社に譲渡する行為は、民法第467条の対抗要件の問題だけでなく、詐欺罪に問われる可能性もあります。複数社への相見積もりは問題ありませんが、実際の譲渡は必ず1社に限定してください。

審査通過率を上げるための実務的なポイント

複数の売掛先への債権を保有している場合は、最も信用力の高い売掛先の債権を選んで申し込むのが基本戦略です。官公庁、上場企業、大手企業の債権は審査通過率が高くなります。

初回利用時は少額の債権から始めることも有効です。まず少額の取引でファクタリング会社との信頼関係を構築し、実績を積んでから高額な債権の買取を依頼する方法です。

また、複数のファクタリング会社に同時に相談することも検討に値します。各社で審査基準や得意分野が異なるため、A社で否決されてもB社では通過するケースは珍しくありません。ただし、同一の売掛金を複数社に譲渡する二重譲渡は民法上の問題(民法第467条の対抗要件)があるため、審査段階での相見積もりに留めてください。

まとめ

この記事の要点

  • 審査で最も重視されるのは売掛先の信用力であり、自社が赤字や債務超過であっても売掛先が優良企業であれば審査通過の可能性がある
  • 書類の整備と整合性が審査通過の鍵となるため、請求書・契約書・入金実績の突合を事前に行い、不備のない状態で申し込む
  • 審査に落ちた場合は原因を特定し、売掛先の変更や書類の補完など具体的な対策を講じた上で別のファクタリング会社に再申込することが可能

資金繰りに急を要する場合でも、準備不足のまま申し込むと審査に時間がかかったり否決されたりして、かえって時間を失います。必要書類を整えてから申し込むことが、最短での資金調達につながります。ファクタリングの取引全体の流れは「ファクタリングの取引フロー」で、契約時の注意点は「ファクタリング契約の注意点」で解説しています。

審査が極端に緩い業者や「審査なし」をうたう業者には注意が必要です。償還請求権の有無や手数料の年利換算による違法業者の見分け方については「売掛金ファクタリングは違法?合法と違法の見分け方」で解説しています。

審査の通過率を高めるための判断材料が必要な場合は、無料相談からお問い合わせください。

よくある質問

Q. 赤字決算でもファクタリングの審査は通りますか?
A. 通る可能性があります。ファクタリングの審査では自社の財務状況よりも売掛先の信用力が重視されます。売掛先が上場企業や官公庁など信用力の高い取引先であれば、自社が赤字でも審査を通過するケースは少なくありません。
Q. ファクタリングの審査にかかる時間はどれくらいですか?
A. 2社間ファクタリングで最短即日から3営業日、3社間ファクタリングで1週間から2週間が目安です。オンライン完結型の場合はAI審査により最短数時間で結果が出るサービスもあります。
Q. 審査に落ちた場合、別のファクタリング会社で再申込できますか?
A. 可能です。ファクタリングの審査結果は信用情報機関に登録されないため、他社への申込に影響しません。ただし、審査落ちの原因を把握してから再申込する方が効率的です。売掛先を変更する、必要書類を整備するなどの対策を講じましょう。
Q. 税金を滞納していてもファクタリングの審査は通りますか?
A. 審査上のマイナス要素にはなりますが、利用可能なケースもあります。税金滞納がある場合、税務署による売掛金の差押えリスクが生じるため(国税徴収法第47条)、ファクタリング会社は慎重に判断します。滞納がある場合は、分割納付の交渉を進めていることを示すと審査にプラスに働く場合があります。

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