用語集
与信管理 — 取引先の信用リスクを評価・管理する活動
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与信管理 — 取引先の信用リスクを評価・管理する活動
与信管理とは、取引先の信用リスクを評価・管理することで未収金や貸倒れを防ぐ経営活動です。与信限度額の設定、定期審査、信用調査、債権保全までの実務フローを解説します。
与信管理とは、取引先の信用力を評価し、回収不能となるリスクを最小化するための一連の活動です。商品・サービスを掛取引で提供する企業にとって、未収金・貸倒れの発生を予防し、健全な資金繰りを維持する経営の基本機能の1つです。
与信管理の4ステップ
実務で機能する与信管理は次の4ステップで構成されます。
- 取引前審査: 新規取引開始時に信用調査を実施。帝国データバンク・東京商工リサーチの調査レポート、登記簿、決算書、商業登記、関係者ヒアリングで企業実態を把握します。
- 与信限度額の設定: 評価結果に基づき、取引先ごとの月次・累計の上限額を決定。通常、自社の月商の1〜5%を上限の目安に、財務体質と業歴を考慮して設定します。
- 継続モニタリング: 取引開始後も定期的に支払遅延・経営状態・業界動向を監視。決算公告や信用情報の変動を捕捉し、早期に異変を察知します。
- 債権保全: 滞納の兆候があれば、内容証明・支払督促・債権譲渡登記・連帯保証人の追加など、段階的に保全策を講じます。
予防効果と業績への影響
与信管理が機能している企業は、貸倒損失を売上の0.5%未満に抑えられます。逆に管理が緩い企業では1〜3%の損失が常態化し、利益率を大きく圧迫します。
取引信用保険の活用、ファクタリングによる早期現金化、債権譲渡登記による対抗要件確保など、複層的な予防策を組み合わせることで実効性が高まります。
中小企業庁の調査によれば、与信管理を体系的に運用している企業は、業界平均より資金繰り悪化リスクが約4割低い傾向があります。