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更正の請求書の書き方と記載例|法人税・所得税・消費税3税目の実務テンプレ【2026年版】

更正の請求書の書き方を法人税・所得税・消費税の記載例つきで解説。国税庁の様式どおりに、金額欄と「更正の請求をする理由等」欄の書き方、添付書類、e-Taxでの提出方法を整理しました。税目ごとに違う金額欄の構成や、法人の減価償却のように更正の請求では直せない誤りにも触れています。

更正の請求をすること自体は決めたものの、いざ請求書を書こうとすると「請求の理由」欄で手が止まる。国税庁の手引きを見ても抽象的で、自分のケースに当てはめるとどう書けばよいのか判断がつかない。こうした悩みは、はじめて更正の請求を行う経営者や経理担当者に共通しています。

更正の請求の手続き全体については更正の請求とは|やり方・期限・必要書類を税目別に解説で詳しくまとめています。本記事はそこから一歩踏み込み、更正の請求書の書き方に特化して、所得税・法人税・消費税の3税目について具体的な記載例を提示します。「請求の理由」欄の文例をそのまま参考にできる内容になっていますので、手元に請求書の用紙を置きながら読み進めてください。

更正の請求書の基本構成

税目ごとに異なる様式

更正の請求書は税目によって使用する様式が異なります。所得税は「所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」、法人税は「更正の請求書」(法人税・地方法人税用)、消費税は「消費税及び地方消費税の更正の請求書」をそれぞれ使用します。いずれも年分・事業年度(課税期間)によって使う版が分かれているので、請求の対象となる年分の版を選んでください。

様式は国税庁のウェブサイトからPDFをダウンロードできます。書面のほか、所得税は国税庁の確定申告書等作成コーナーにある「更正の請求書・修正申告書作成コーナー」で、法人税と法人の消費税はe-Taxソフトで作成し、e-Taxで提出する方法が案内されています。ただし、法人税の令和8年4月1日以後開始事業年度分の更正の請求は、XML形式でのe-Tax提出が令和9年1月に対応予定で、それまでは書面かPDF形式のイメージデータで提出します(e-Tax「防衛特別法人税の創設に関するご案内・留意事項について」、令和8年7月28日更新)。

全税目に共通する記載項目

様式は異なるものの、記載すべき項目の骨格は共通しています。

1つ目は納税者の基本情報です。個人であれば住所・氏名・個人番号、法人であれば納税地・法人名・法人番号・代表者氏名を記入します。2つ目は請求の対象となる申告年分(法人の場合は事業年度)です。3つ目が金額欄、4つ目が請求の理由を書く欄と、添付した書類を書く欄です。

ただし、金額欄の構成は税目で違います。どの様式も、各行には修正後の正しい金額を書き、請求前の金額(修正申告や更正がなければ当初申告の金額)を書くのは税額の欄に限られます。

税目金額欄請求前の金額を書く箇所理由を書く欄の名前
所得税「請求額」の1列末尾の「この請求前の第3期分の税額」更正の請求をする理由、請求をするに至った事情の詳細等
法人税「この請求前の金額」と「更正の請求金額」の2列「この請求前の金額」列のうち、納付すべき法人税額・還付金と、納付すべき地方法人税額・還付金の欄(ほかの行は斜線)更正の請求をする理由等
消費税(法人用)「更正の請求金額」の1列「この請求前の既確定税額」「この請求前の既確定譲渡割額」更正の請求をする理由等

どの様式にも、理由欄とは別に添付書類の名前を書く欄があります。本記事では、この理由欄をまとめて「請求の理由」欄と呼びます。どの項目が・なぜ・いくら間違っていたかを記載する欄で、更正の請求書のなかで最も重要かつ書き方に迷いやすい箇所です。

「請求の理由」は審査を左右する

税務署の審査担当者は、この欄を読んで「請求内容に正当な根拠があるか」を判断します。曖昧な記載だと追加の説明や資料提出を求められ、審査が長期化する原因になります。事実を客観的に、金額と法令根拠を交えて書くことが、スムーズな審査につながります。

添付書類の役割

更正の請求書には、請求の理由の基礎となる事実を証明する書類を添付します(国税通則法施行令6条2項)。所得税であれば医療費の領収書や控除証明書、法人税であれば帳簿や契約書の写しに加えて計算根拠となる修正後の別表(別表1、別表4など)、消費税であれば適格請求書の写しや仕入帳の該当部分が代表的な添付書類です。

添付が不十分だと、更正をすべき理由がないとされるおそれがあるため、請求書の記載内容と添付書類の整合性は提出前に入念に確認してください。認められなかった場合の不服申立てなど、更正の請求のデメリットと注意点を事前に把握しておくことも重要です。

所得税の更正の請求書の書き方

所得税用の請求書の構成

所得税の更正の請求書は1枚の様式で、上から次の順に並んでいます。

  • 氏名・住所・個人番号などの基本情報
  • 「請求の目的となった申告又は処分の種類」(例: 「令和7年分確定申告」)と、その申告書を提出した日
  • 「更正の請求をする理由、請求をするに至った事情の詳細等」欄と「添付した書類」欄
  • 金額欄(総合課税の所得金額、所得から差し引かれる金額、課税される所得金額、税額の各行)
  • 還付される税金の受取場所

金額欄は「請求額」の1列だけで、当初申告の金額を書く列はありません。各行に修正後の正しい金額を記入し、最後に「この請求前の第3期分の税額」(請求直前の確定した税額。修正申告や更正がなければ当初申告の税額)を書いて、「第3期分の税額の差額」(減少額)を求めます。各行の書き方は、国税庁の記載要領が案内しているとおり、その年分の確定申告の手引きに沿って確定申告書と同じ要領で計算します。令和7年分以降用の様式には「特定親族特別控除」の行が加わっているので、年分に合った版を使ってください。

理由欄に書ききれない場合は、別紙に記載して添付できます。

記載例1: 医療費控除の適用漏れ

個人事業主や会社員に多いのが、医療費控除の適用を忘れたまま確定申告を済ませてしまったケースです。

「更正の請求をする理由、請求をするに至った事情の詳細等」欄の記載例です。

令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告において、医療費控除(所得税法第73条)の適用を失念しておりました。令和7年中に支払った医療費の総額は423,500円であり、保険金等で補てんされた金額は0円、令和7年分の総所得金額等は200万円以上です。したがって医療費控除額は323,500円(423,500円 - 100,000円)となります。課税総所得金額および所得税額を更正のうえ、差額の還付を請求いたします。

「添付した書類」欄: 令和7年中に支払った医療費の領収書

金額欄では「医療費控除」の行の請求額を323,500円とし、課税される所得金額と税額を計算し直します。所得税率20%の方であれば、所得税の減少額は64,700円(323,500円×20%、復興特別所得税を除く)が目安です。総所得金額等が200万円未満の方は、10万円ではなく総所得金額等の5%を差し引いて医療費控除額を計算します(所得税法第73条第1項)。

記載例2: 扶養控除の適用漏れ

「請求の理由」の記載例です。

令和7年分の確定申告において、長女(平成16年4月生、令和7年分の合計所得金額58万円以下)に係る扶養控除(特定扶養親族、控除額63万円)の適用を失念しておりました。所得税法第84条の規定に基づき、扶養控除額63万円を加算して課税総所得金額および所得税額を更正し、差額の還付を請求いたします。

「添付した書類」欄: 長女の令和7年分の源泉徴収票の写し

扶養控除の場合、添付書類としては扶養親族の所得金額を証明する資料(給与支払証明書や源泉徴収票の写しなど)が求められることがあります。

記載例3: 事業経費の計上漏れ

個人事業主に特有のケースとして、年末に発生した外注費や仕入れを計上し忘れるパターンがあります。

令和7年分の確定申告において、事業所得の必要経費に算入すべき外注費850,000円(令和7年11月〜12月に債務確定分、取引先: 株式会社○○)の計上が漏れておりました。当該外注費は令和7年中に役務の提供が完了し債務が確定しており(所得税法第37条第1項)、必要経費に算入すべきものです。事業所得の金額、課税される所得金額および所得税額を更正のうえ、差額の還付を請求いたします。

「添付した書類」欄: 青色申告決算書、帳簿(外注費部分)の写し、取引先発行の請求書および支払明細の写し

1

確定申告書の控えを用意する

当初申告した数値を正確に把握するため、確定申告書の控え(第一表・第二表)と添付した決算書や明細書を手元に揃えます。

2

誤りの内容と正しい金額を特定する

帳簿や領収書と突き合わせて、具体的にどの項目がいくら間違っていたかを確認します。

3

更正後の税額を再計算する

修正した数値で課税所得と税額を再計算し、還付される金額を算出します。

4

更正の請求書の金額欄を記入する

「請求額」欄に修正後の正しい金額を記入し、末尾の「この請求前の第3期分の税額」から差額(減少額)を計算します。

5

「更正の請求をする理由、請求をするに至った事情の詳細等」欄を記入する

何がどう間違っていたかを具体的に記載し、「添付した書類」欄に添付する書類の名前を書きます。

6

証拠書類を添付して提出する

領収書・明細書・帳簿の写し等を揃え、e-Taxまたは書面で税務署に提出します。

法人税の更正の請求書の書き方

所得税との違い: 別表で計算根拠を示す

法人税の更正の請求書は、金額欄が「この請求前の金額」と「更正の請求金額」の2列になっている点が所得税と違います。所得金額から法人税額、地方法人税額までの行が並び、「更正の請求金額」の列に正しい金額を記入します。「この請求前の金額」の列は大半が斜線で、記入するのは納付すべき法人税額・還付金と、納付すべき地方法人税額・還付金の欄です。この説明は、本記事の記載例(令和7年3月期)で使う「令和5年4月1日以後終了事業年度分」の様式によるものです。令和8年4月1日以後開始事業年度分には別の様式が用意されているので、事業年度に合った版を使ってください。

もう1つの違いは、正しい金額の計算根拠を別表で示すことです。国税庁の記載要領が求めているのは「請求の理由の基礎となる事実を証明する書類」ですが、法人税では修正後の別表を添えて計算の過程を示すのが一般的です。別表4の記入手順、記載例、e-Taxでの提出フローは、このあとのセクションで詳しく解説します。

添付することが多いのは別表1(各事業年度の所得に係る申告書)と別表4(所得の金額の計算に関する明細書)です。修正内容に応じて、別表5(利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書)、別表15(交際費等の損金算入に関する明細書)、別表16(減価償却資産の償却額の計算に関する明細書)なども添付します。

提出前に、当初申告の別表の控えと修正後の別表を並べ、変わった行と更正の請求書の金額欄が一致しているかを確認してください。

記載例1: 減価償却の耐用年数の誤り

建物付属設備の耐用年数を、建物本体の耐用年数と混同して申告してしまうケースです。ただし法人税では、償却費として損金に算入できるのは帳簿で償却費として計上(損金経理)した金額のうち償却限度額までです(法人税法第31条第1項)。帳簿に計上していない償却費を、耐用年数の誤りに気づいたからといって更正の請求で追加することはできません。更正の請求で直せるのは、帳簿に計上した償却費のうち正しい償却限度額の範囲内の部分を、申告で償却限度額を小さく計算して加算(損金不算入)していた場合です。

令和7年3月期の法人税申告において、建物付属設備(空調設備、取得価額12,000,000円、令和6年4月取得・事業供用)について、帳簿では耐用年数15年の定額法償却率0.067により償却費804,000円を計上しておりましたが、申告書別表16(一)では耐用年数を22年(木造店舗用の建物本体の耐用年数)と誤り、償却限度額を552,000円(償却率0.046)と計算し、償却超過額252,000円を別表4で加算しておりました。当該設備は冷凍機の出力が22キロワットを超える冷暖房設備であり、正しい耐用年数は15年です(減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一「建物附属設備」「冷房、暖房、通風又はボイラー設備」)。正しい償却限度額は804,000円となり償却超過額は生じないため、加算した252,000円を取り消し、所得金額および法人税額の更正を請求いたします。

「添付書類」欄: 修正後の別表1、別表4、別表16(一)、固定資産台帳の写し

耐用年数の誤りは「建物」と「建物付属設備」の区分が曖昧なまま処理が続いているケースで起こりやすいものです。冷暖房設備でも、冷凍機の出力が22キロワット以下のものは耐用年数13年と区分が分かれます。過去の償却計算を見直すときは、帳簿の償却費と申告書の償却限度額の両方を確認してください。

記載例2: 交際費の損金不算入額の計算誤り

資本金1億円以下の法人(大法人の完全子法人などを除く)には、年800万円までの交際費等の損金算入が認められています(租税特別措置法第61条の4第2項)。この特例を適用し忘れて全額を損金不算入として処理してしまうケースがあります。

令和7年3月期の法人税申告において、交際費等の損金不算入額の計算に誤りがありました。当社は資本金3,000万円の中小法人(大法人の完全子法人等に該当しない)で、当事業年度は12か月であり、租税特別措置法第61条の4第2項の規定により年800万円までの交際費等を損金算入できます。当初申告では交際費等の全額5,200,000円を損金不算入として別表4で加算処理しておりましたが、年800万円の定額控除限度額以内であるため全額損金算入が可能です。損金不算入として加算した5,200,000円を取り消し、所得金額および法人税額の更正を請求いたします。

「添付書類」欄: 修正後の別表1、別表4、別表15

定額控除限度額の特例は、確定申告書等・修正申告書・更正請求書のいずれかに定額控除限度額の計算に関する明細書(別表15)を添付した場合に限り適用されます(租税特別措置法第61条の4第7項)。更正の請求で適用するときは、別表15を必ず更正請求書に添えてください。

記載例3: 税額控除の計算誤り

試験研究費の税額控除(租税特別措置法第42条の4)は、控除の対象となる試験研究費の額と控除額の明細を記載した書類の添付が適用の条件で、控除額の計算の基礎となる試験研究費の額は確定申告書等に添付した書類に記載した額が限度です(同条第21項)。このため、当初申告で適用していなかった場合は、更正の請求で新たに適用することはできません(国税庁「いわゆる当初申告要件及び適用額の制限の改正について」問5)。更正の請求で直せるのは、当初申告で明細書を添付して適用していたのに、控除額の計算を誤っていた場合です。

令和7年3月期の法人税申告において、中小企業者等の試験研究費の税額控除(租税特別措置法第42条の4第4項)の控除額の計算に誤りがありました。当社は青色申告法人で同項の中小企業者等に該当し、確定申告書に添付した明細書に記載した試験研究費の額は8,500,000円、調整前法人税額は5,000,000円です。当初申告では控除率を10%と誤り、税額控除額を850,000円としておりましたが、正しい控除率は12%であり、税額控除額は1,020,000円(控除上限は調整前法人税額の25%の1,250,000円)となります。差額170,000円について法人税額の更正を請求いたします。

「添付書類」欄: 試験研究費の額と控除額の計算に関する明細書(別表6の該当表)、修正後の別表1、試験研究費の明細

地方税への影響も確認する

法人税の更正の請求が認められて所得金額が減額されると、法人事業税の所得割にも影響します。地方税法第72条の39は、法人事業税の所得割を法人税の課税標準を基準として更正・決定することを定めています。一方、税額控除の計算誤りのように法人税額だけが減る場合は、法人税の課税標準は減りません。法人住民税の法人税割は法人税額をもとに計算しますが、税額控除を反映するかどうかは控除の種類によって扱いが異なります。還付の時期や、ほかに手続きが必要かどうかは、都道府県税事務所と市区町村に確認してください。

別表4(所得の金額の計算に関する明細書)の記入方法

別表4の役割

別表4は、会計上の当期純利益(損失)から出発して、法人税法上の所得金額を算出するための調整明細です。会計と税務の差異を「加算」「減算」として記載していく構造になっています。

更正の請求では、当初申告で誤って加算した金額を取り消すか、当初申告で減算しなかった項目を減算に加えることで、所得金額を減少させます。

記入の具体的な手順

当初申告の別表4のコピーを手元に用意し、誤っていた行だけを直した修正後の別表4を作成します。更正の請求書の金額欄には正しい所得金額や税額を書くので、別表4はその計算根拠として添えます。

先ほどの建物付属設備の例(申告で償却限度額を小さく計算し、償却超過額を加算していたケース)で記入例を示します。

当初申告では別表4の「加算」欄に「減価償却の償却超過額 252,000円」を記載していました。正しい償却限度額は帳簿の償却費と同じ804,000円で、償却超過額は生じないため、修正後の別表4ではこの加算額を0円にします。

この修正により所得金額が252,000円減少し、法人税額が下がります。還付を受ける金額は、変更前後の法人税額を再計算して求めます(本例の令和7年3月期に15%の軽減税率の特例が適用される中小法人なら、年800万円以下の所得部分は15%、超える部分は23.2%)。

帳簿に計上していない償却費は更正の請求で足せない

減価償却費のように損金経理(帳簿に費用として計上すること)が要件になっている項目は、帳簿に計上した金額が損金算入の上限です(法人税法第31条第1項)。帳簿に計上していない償却費を、後から別表4で減算して増やすことはできません。一方、帳簿に計上した償却費のうち、正しい償却限度額の範囲内なのに申告で償却超過額として加算していた部分は、更正の請求の対象になり得ます。

税額控除を増やす場合の記入

本記事の試験研究費の税額控除の例では、試験研究費の額など所得計算の基礎は変わらず控除率だけを訂正するので、別表4は修正不要です。別表6の該当表で控除額を計算し直し、別表1の法人税額を修正するのが主な作業になります。ただし、所得税額控除や外国税額控除のように、控除の対象となる税額を損金不算入とする規定があるもの(法人税法第40条・第41条)は、別表4の修正も必要になることがあります。

別表4の修正と別表6の修正が同時に発生するケースでは、どの別表でどの金額を調整するかを整理してから記入作業に入ることを推奨します。

法人税の更正の請求書の記載例

記載例1: 償却限度額の計算誤りによる過大な加算(耐用年数の誤り)

帳簿では耐用年数15年で正しく償却していたのに、申告書の別表16(一)で建物本体と同じ22年として償却限度額を計算し、差額を償却超過額として加算していたケースです(帳簿に計上していない償却費は、前述のとおり更正の請求では追加できません)。

【事業年度】自 令和6年4月1日 至 令和7年3月31日

【更正の請求の理由】

令和7年3月期の法人税申告において、建物付属設備(空調設備、冷凍機の出力が22キロワットを超えるもの、取得価額12,000,000円、令和6年4月取得・事業供用)の償却限度額を耐用年数22年(償却率0.046)により552,000円と計算しておりましたが、正しい耐用年数は15年です(減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一、種類「建物附属設備」、細目「冷房、暖房、通風又はボイラー設備」)。

当社は帳簿において償却費804,000円(12,000,000円 × 定額法償却率0.067)を計上しており、正しい償却限度額も804,000円であるため、償却超過額は生じません。当初申告で別表4に加算した償却超過額252,000円を取り消し、所得金額および法人税額の更正を請求いたします。

「添付書類」欄: 修正後の別表1、別表4、別表16(一)、固定資産台帳の写し


記載例2: 中小企業向け交際費特例の適用漏れ

資本金1億円以下の中小法人が、交際費等の損金算入特例(年800万円まで)の適用を失念して全額を損金不算入として処理したケースです。

【更正の請求の理由】

令和7年3月期の法人税申告において、交際費等の損金不算入額の計算に誤りがありました。当社は資本金30,000,000円の中小法人(租税特別措置法第61条の4第2項の要件充足)で、当事業年度は12か月であり、年800万円を限度として交際費等を損金算入できます。

当初申告では交際費等の総額5,200,000円の全額を別表15において損金不算入として処理し、別表4で加算しておりましたが、全額が年800万円の定額控除限度額以内であるため全額損金算入が可能です。加算額5,200,000円の全額を取り消し、所得金額および法人税額の更正を請求いたします。

「添付書類」欄: 修正後の別表1、別表4、別表15


記載例3: 試験研究費の税額控除の計算誤り

【更正の請求の理由】

令和7年3月期の法人税申告において、中小企業者等の試験研究費の税額控除(租税特別措置法第42条の4第4項)の控除額の計算に誤りがありました。当社は青色申告法人で同項の中小企業者等に該当し、確定申告書に添付した明細書に記載した試験研究費の額は8,500,000円、調整前法人税額は5,000,000円です。

当初申告では控除率を10%と誤り、税額控除額を850,000円としておりました。正しい控除率は12%(上乗せ措置は適用しない前提)であり、税額控除額は1,020,000円(8,500,000円 × 12%)で、控除上限(調整前法人税額の25%、1,250,000円)の範囲内です。差額170,000円について法人税額の更正を請求いたします。

「添付書類」欄: 試験研究費の額と控除額の計算に関する明細書(別表6の該当表)、修正後の別表1、試験研究費の明細

控除額を増やす更正の請求では、正しい控除額の明細を記載した書類を更正請求書に添付します(租税特別措置法第42条の4第21項)。控除額の計算の基礎となる試験研究費の額は、確定申告書に添付した明細書に記載した額が限度です。


記載例4: 欠損金額の過少申告

当初の確定申告で翌期へ繰り越す欠損金額を過少に申告していた場合も更正の請求の対象です(国税通則法第23条第1項第2号)。税額の還付は発生しないケースでも、将来の繰越控除のために正しい欠損金額に訂正することが重要です。

【更正の請求の理由】

令和7年3月期の法人税申告において、欠損金額を4,500,000円として申告しておりましたが、正しくは5,200,000円です。会計上の費用のうち、役務提供が令和7年3月期中に完了した外注費700,000円(取引先: 株式会社○○、支払期日令和7年5月)について、現金主義で翌期に計上していた誤りによるものです。当該外注費は令和7年3月期の終了の日までに債務が確定しており(法人税法第22条第3項第2号)、同期の損金の額に算入すべきものです。欠損金額を700,000円増加させ、5,200,000円に更正することを請求いたします。

「添付書類」欄: 修正後の別表1、別表4、別表7(一)、取引先発行の請求書および作業完了報告書の写し

欠損金の更正は期限切れに注意

欠損金の更正の請求は、その年の税額に影響しないため後回しにしがちです。法人税の欠損金額に係る更正の請求の期限は、通常の5年ではなく法定申告期限から10年です(国税通則法第23条第1項。平成30年4月1日以後に開始した事業年度分)。ただし、繰越欠損金を使う翌期以降の申告に影響するため、過少計上に気づいた時点で早めに対応してください。

e-Taxでの提出手順

e-Taxを使う利点

書面で税務署に郵送・持参する方法と比べ、e-Taxには次の利点があります。

送信するとメッセージボックスに受信通知が届くため、期限内に提出した記録が残ります。添付書類もPDF形式のイメージデータで送信でき、書面の郵送や持参の手間がかかりません。

e-Taxでの操作フロー

次の手順は、本記事の令和7年3月期の例のように、e-Taxソフトで更正の請求書を作成できる事業年度の場合です。令和8年4月1日以後開始事業年度分は、前述のとおり当面は書面かPDF形式のイメージデータで提出します。

1

法人税の申告データの準備

当初申告時の申告書と別表の控えを用意し、修正後の別表を作成します。市販の税務申告ソフトを使っている場合は、ソフト上で数値を修正して別表を再出力します。

2

e-Taxソフトを用意する

国税庁は、法人税の更正の請求書をe-Taxソフトで作成・提出するよう案内しています。利用者識別番号と、代表者の電子証明書を用意します。

3

更正の請求書を作成する

対象事業年度を指定し、金額欄に「この請求前の金額」と「更正の請求金額」を入力します。「更正の請求をする理由等」欄に理由を記載します。

4

添付書類を付ける

修正後の別表や、請求の理由の基礎となる事実を証明する書類(契約書・帳簿・請求書の写しなど)をイメージデータで添付します。

5

電子署名を付けて送信する

入力内容と添付ファイルを確認し、電子署名を付与して送信します。メッセージボックスに届く受信通知を保存しておきます。

6

結果の通知を受け取る

税務署が請求の内容を調査し、更正通知書、または更正をすべき理由がない旨の通知書が送られてきます(国税通則法第23条第4項)。

書面での提出を選ぶ場合

e-Taxの利用環境が整っていない場合や、担当税理士が書面提出を推奨する場合は、書面で提出します。提出先は法人の本店所在地を管轄する税務署(法人税の申告書を提出している税務署)です。

持参または郵送で提出します。郵送の場合は特定記録郵便または簡易書留で送付し、発送日を記録しておきます。国税庁は令和7年1月から、申告書等の控えに収受日付印を押さない取扱いにしています(更正の請求書も対象)。控えは自分で作成・保管し、提出日を記録しておきましょう。当分の間は、切手を貼った返信用封筒を同封すると、収受した日付と税務署名を記載したリーフレットが返送されます(国税庁「申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて」)。

消費税の更正の請求書の書き方

消費税固有の注意点

消費税の更正の請求書は「消費税及び地方消費税の更正の請求書」を使用し、法人用と個人事業者用で様式が分かれています。法人用の金額欄は「更正の請求金額」の1列で、課税標準額、消費税額、控除対象仕入税額、差引税額などの行に正しい金額を記入します。請求前の税額は、金額表の中の「この請求前の既確定税額」(⑬)と「この請求前の既確定譲渡割額」(㉑)の行に書きます。

消費税で更正の請求が発生する典型的なパターンは、仕入税額控除の計上漏れです。課税仕入れに該当する取引を非課税仕入れや不課税取引として処理してしまうと、控除対象仕入税額が過少になり、納税額が過大になります。

2023年10月のインボイス制度開始以降、仕入税額控除の適用には原則として適格請求書の保存が要件となっています。更正の請求で仕入税額控除を追加適用する場合も、帳簿と適格請求書などの保存が原則として必要です(帳簿のみの保存で認められる取引や、免税事業者等からの仕入れの経過措置もあります)。

記載例1: 仕入税額控除の適用漏れ

令和7年3月期の消費税申告において、外注加工費3,300,000円(税込、うち消費税及び地方消費税300,000円)について課税仕入れとしての処理が漏れておりました。当社は一般課税で、当課税期間の課税売上高は5億円以下、課税売上割合は95%以上であり、課税仕入れ等の税額の全額が控除対象となります。当該取引は課税仕入れ(消費税法第2条第1項第12号)に該当し、取引先は適格請求書発行事業者で、帳簿と適格請求書を保存しております。控除対象仕入税額に234,000円(3,300,000円 × 7.8/110)を加算し、消費税額および地方消費税額(あわせて300,000円の減少)の更正を請求いたします。

「添付書類」欄: 取引先発行の適格請求書の写し、仕入帳の該当部分の写し、訂正後の申告書第二表(課税標準額等の内訳書)、該当する付表

記載例2: 簡易課税の事業区分の誤り

簡易課税制度を適用している事業者で、事業区分を誤ったためにみなし仕入率が低くなり、消費税を過大に納めてしまうケースも見られます。

令和7年分の消費税申告(簡易課税制度適用)において、一部の売上(製品の組立加工に係る売上12,000,000円)を第5種事業(サービス業等、みなし仕入率50%)に区分しておりましたが、正しくは第3種事業(製造業等、みなし仕入率70%)に該当します。当該売上は原材料を仕入れて加工・製造した製品の販売であり、消費税法施行令第57条第5項第3号の規定により第3種事業に区分すべきものです。みなし仕入率の差額(70% - 50% = 20%)に相当する消費税額の過大納付分について、更正を請求いたします。

「添付書類」欄: 事業区分の判定根拠となる取引内容の説明書、原材料の仕入れと製品の販売に係る請求書の写し、訂正後の申告書第二表(課税標準額等の内訳書)、該当する付表

消費税の記載要領は、確定申告などに対する更正の請求では、申告書第二表(課税標準額等の内訳書)と、該当する付表(付表1-1〜5-3など)をあわせて提出するよう案内しています。

インボイス経過措置の適用もれ

免税事業者など適格請求書発行事業者以外の者からの課税仕入れも、経過措置により一定割合を控除できます。令和5年10月から令和8年9月までの課税仕入れは80%です。令和8年度税制改正で、令和8年10月から令和10年9月は7割、令和10年10月から令和12年9月は5割、令和12年10月から令和13年9月は3割と段階的に縮減し、令和13年9月末で終了する形に見直されました(国税庁「令和8年度税制改正特集」)。この経過措置を適用せずに控除額をゼロとして申告していた場合も、更正の請求の対象になり得ます。控除割合は課税仕入れを行った時期で変わるため、請求の理由には取引の時期と適用した割合を明記してください。

「請求の理由」の書き方パターン集

ここまで税目別の記載例を見てきましたが、「請求の理由」欄の書き方には共通するパターンがあります。以下に、実務で頻出する5つの理由パターンをまとめます。

パターン1: 控除の適用漏れ

令和○年分(○月期)の申告において、○○控除(根拠条文)の適用を失念しておりました。控除額は○○円であり、これに伴い(所得控除なら所得控除額・課税される所得金額・税額、税額控除や仕入税額控除なら税額を)更正のうえ、差額の還付を請求いたします。

所得控除、税額控除、仕入税額控除に使えるパターンです。控除の名称と控除額を明示し、必要に応じて根拠となる法令を補ってください。ただし、試験研究費の税額控除のように、当初申告で適用していなければ更正の請求で新たに適用できないものもあります。

パターン2: 計算方法の誤り

令和○年分(○月期)の申告において、○○の計算に誤りがありました。当初は○○として計算しておりましたが、正しくは○○です(根拠条文・通達)。差額○○円について所得金額(税額控除の計算誤りなら税額)を更正し、差額の還付を請求いたします。

按分計算の割合、税額控除の計算、申告書上の償却限度額などの計算誤りに使えるパターンです。法人の減価償却費や貸倒引当金の繰入額のように損金経理が要件になっている項目は、帳簿に計上した金額を超えて更正の請求で増やすことはできません。

パターン3: 経費・仕入の計上漏れ

令和○年分(○月期)の申告において、○○費○○円(取引先: ○○、令和○年○月分)の計上が漏れておりました。当該費用は○○年中に債務が確定しており(根拠条文)、必要経費(損金)に算入すべきものです。

金額、取引先名、対象期間を具体的に書くことで、審査担当者が事実関係を確認しやすくなります。

パターン4: 所得区分の誤り

令和○年分の申告において、○○からの収入○○円を○○所得として申告しておりましたが、正しくは○○所得に該当します(根拠条文・判例)。所得区分の変更に伴い課税総所得金額および税額を更正し、差額の還付を請求いたします。

給与所得と事業所得の区分、雑所得と一時所得の区分など、所得の分類を誤った場合に使うパターンです。

パターン5: 後発的事由による更正

令和○年分(○月期)の申告後、○○年○月○日付の判決(○○裁判所)により○○が確定したため、国税通則法第23条第2項第1号の規定に基づき更正の請求を行います。

通常の計算誤りではなく、後発的な理由に基づく請求の場合に使います。国税通則法第23条第2項は、計算の基礎となった事実が判決(和解などを含む)で異なると確定したとき(第1号)などを定め、第3号の政令(施行令第6条)で、解除権の行使や契約成立後のやむを得ない事情による契約の解除・取消しなどを挙げています。いずれも条文の要件に当てはまる場合に限られ、単に契約を解除しただけで対象になるわけではありません。法定申告期限から5年を超えていても、判決の確定などその事実が生じた日の翌日から2か月以内であれば請求できます。理由欄には、その事実が生じた日と内容を具体的に書きます。

よくある記載ミスと対処法

対象年分(事業年度)の記載誤り

更正の請求書に記載する対象年分を間違えるケースがあります。特に法人税で期ずれが起きやすく、「令和7年3月期」と書くべきところを「令和6年度」「令和7年度」と書いてしまう例が散見されます。

法人税の場合、事業年度は「自 令和6年4月1日 至 令和7年3月31日」のように始期と終期を明記する形式が確実です。所得税は「令和○年分」と暦年で記載します。

請求前の金額と確定申告書の不一致

請求前の金額を書く欄(法人税の「この請求前の金額」、所得税の「この請求前の第3期分の税額」、消費税の「この請求前の既確定税額」)には、確定申告書に記載した金額をそのまま移記します。確定申告書の控えを見ながら転記してください。

過去に修正申告を行っている場合や更正を受けている場合は、その後の金額が「請求前」の基準になります(法人税の記載要領は、更正又は決定があった場合は更正決定通知書の金額を移記するよう案内しています)。当初申告の数値ではなく、最新の金額を記載する点に注意してください。

「請求の理由」が抽象的すぎる

「計算を間違えていたため」「控除を忘れていたため」だけでは、審査担当者が何をどう修正すべきか判断できません。対象項目、金額、何をどう誤っていたかを具体的に書き、必要に応じて根拠となる法令を補ってください。

理由が不明確だと、税務署から追加の説明や資料の提出を求められ、そのぶん処理が長引きます。最初の段階で具体的に書いておくことが、結果的に還付までの期間を短くします。

添付書類の不足

更正の請求書本体の記載は正確でも、裏付けとなる証拠書類が添付されていなければ、請求が認められないおそれが高まります。

法人税では、正しい金額の計算根拠となる修正後の別表を添え忘れないようにしましょう。交際費の定額控除のように、明細書の添付が適用の条件になっているものは、添付がなければ適用されません。消費税の仕入税額控除に関する請求では、適格請求書の写しなど取引の事実を示す書類を添えます。提出前にチェックリストで確認しておくと確実です。

添付書類と原本の扱い

添付書類は、手続ごとの国税庁の案内に従って提出します。国税庁の案内には、領収書や帳簿の写しを添付する例が示されています。e-Taxでイメージデータ(PDF)として提出した添付書類の原本は保存不要とされていますが、帳簿など法令で保存が義務づけられている書類は、提出の有無にかかわらず保存期間中は保管してください。

提出期限の計算誤り

更正の請求の期限は、原則として「法定申告期限から5年以内」です(法人税の欠損金額に係るものは、平成30年4月1日以後開始事業年度分なら10年以内)。申告書の実際の提出日からではなく、法定の期限日が起算点になります。ただし、確定申告の必要がない方が還付を受けるために提出した申告は、その提出日から5年以内です。所得税の令和5年分であれば、法定申告期限は令和6年3月15日、更正の請求期限は令和11年3月15日です。期限の日が土曜日・日曜日・祝日等に当たる場合は、その翌日(翌日も休日等なら、休日等でない日)が期限になります。

法人税の場合は、原則として事業年度終了日の翌日から2か月以内が申告期限です。申告期限の延長の承認を受けている法人は、更正の請求の起算点も延長後の申告期限になります(国税庁の手続案内)。この計算を間違えると、期限内と思っていた請求が実は期限切れだったという事態になりかねません。

追徴課税の相場と対策の記事でも触れているとおり、税務手続きでは期限の正確な管理が欠かせません。不安がある場合は、税理士に期限の確認を依頼してください。

まとめ

この記事のポイント

  • 更正の請求書は税目ごとに様式が異なり、金額欄の構成も違う。どの様式も各行には正しい金額を書き、請求前の金額は税額の欄にだけ書く
  • 「請求の理由」欄には、どの年分の・どの項目が・何をどう間違えて・いくらだったかを具体的に記載し、必要に応じて法令根拠を補う
  • 法人税は修正後の別表で計算根拠を示す。減価償却費のように損金経理が要件の項目は、帳簿に計上した額を超えて更正の請求で増やせない
  • よくある記載ミスは「対象年分の誤り」「請求前の金額の転記ミス」「理由が抽象的」「添付書類の不足」の4つ
  • 還付金額が大きい場合や別表の修正が複雑な場合は、税理士に計算と添付資料の確認を依頼することも検討する

更正の請求書の記載は、慣れていないと時間がかかるものです。ただし、本記事で紹介した記載例のパターンに自分のケースを当てはめれば、「何をどう書けばよいのか」で悩む時間は大幅に減らせるはずです。請求理由を裏付ける証拠書類を事前にしっかり揃えたうえで、期限(原則として法定申告期限から5年以内。法人税の欠損金額に係るものは原則10年以内)に余裕があるうちに手続きを進めてください。

重加算税の要件と対策の記事でも解説していますが、税務上の処理は「後から気づいて直せるもの」と「一度確定すると覆せないもの」があります。更正の請求は前者に当たる貴重な制度です。払いすぎた税金がある可能性に気づいたら、早めに動くことが重要です。

参考法令・公的資料

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よくある質問

Q. 更正の請求書はどこで入手できますか?
A. 国税庁のウェブサイトから様式のPDFをダウンロードできます。所得税は「所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」、法人税は「更正の請求書」(法人税・地方法人税用)、消費税は「消費税及び地方消費税の更正の請求書」を使い、いずれも年分・事業年度によって使う版が異なります。所得税は確定申告書等作成コーナーの「更正の請求書・修正申告書作成コーナー」で、法人税・消費税(法人)はe-Taxソフトで作成して提出することもできます。なお、法人税の令和8年4月1日以後開始事業年度分は、当面は書面かPDF形式のイメージデータで提出するよう案内されています。
Q. 更正の請求書の『請求の理由』にはどう書けばいいですか?
A. 誤りの内容を具体的に記載します。例えば「○○年分の確定申告において、医療費控除の適用を失念していたため」「帳簿で計上した償却費について、申告書で償却限度額を計算する際の耐用年数を誤っていたため」のように、何をどう間違えたかを客観的に書きます。曖昧な表現は審査で追加説明を求められる原因になります。
Q. 法人税の更正の請求で別表の添付は必要ですか?
A. 国税庁の記載要領が求めているのは、請求の理由の基礎となる事実を証明する書類の添付です。実務では、請求額の計算根拠として修正後の別表(別表1・別表4など)を添えるのが一般的です。また、交際費の定額控除のように明細書の添付が適用の条件になっているものは、その明細書を更正請求書に添付する必要があります。試験研究費の税額控除は、控除額の計算の基礎が確定申告書に添付した明細書の記載額に限られるため、当初申告で適用していなかったものを更正の請求で新たに適用することはできません。
Q. e-Taxで更正の請求を提出するメリットはありますか?
A. e-Taxで提出すると、税務署への来署や郵送の手間が省け、送信後はメッセージボックスで受信通知を確認できるため、期限内に提出した記録が残ります。添付書類もPDF形式のイメージデータで送信できます。
Q. 更正の請求が認められないことはありますか?
A. あります。税務署の調査の結果、請求に係る更正をすべき理由が認められない場合(請求の理由に客観的な根拠がない、添付書類が不十分で事実を確認できない など)は、税務署長から「更正をすべき理由がない旨の通知」が届きます。この通知に不服がある場合は、再調査の請求や審査請求ができます。
Q. 更正の請求と修正申告を同時に行うことはできますか?
A. 同じ税目の同じ年度について同時に行うことは通常ありません。ただし、異なる税目や異なる年度であれば、一方で更正の請求、他方で修正申告を行うことは可能です。例えば、法人税では更正の請求、消費税では修正申告という組み合わせはあり得ます。

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